「同じ試合なのに、チケットの値段が前と違う…?」
野球の観戦チケットを買おうとしたとき、こんなふうに感じたことはありませんか?
じつはそれ、「ダイナミックプライシング」という仕組みによって、チケットの価格が変動するからなんです。
聞き慣れない言葉かもしれませんが、これは需要と供給に応じて価格が変わる、最近よく使われている料金システム。
飛行機やホテルでは当たり前のように導入されていますが、プロ野球のチケットでも採用する球団が増えています。
このページでは、そんな「ダイナミックプライシング」について、野球ファン向けにやさしく解説していきます!
ダイナミックプライシングって何?
ダイナミックプライシングとは、需要と供給のバランスによって、価格が変わる販売方式のことです。
たとえばこんなふうに変わります
- 人気の試合 → 値段が高くなる
- 平日の空いている日 → 値段が安くなる
- 残りの席数が少なくなった → 値段が上がることも
つまり、「今どれくらい人気か?」によってチケットの価格が上下する仕組みです。
「同じ席なのに値段が違う」その理由は?
ここ数年で野球のチケットを買うとき、
「前に見たときより値段が上がってる」
「自分より友だちのほうが安く買えた」
なんてこと、ありませんか?
それ、ダイナミックプライシングという仕組みが関係しているかもしれません。
ホテルや飛行機でも使われている価格の仕組み
このような価格の変動を、「ダイナミックプライシング(Dynamic Pricing)」といいます。
日本語では「変動価格制」と呼ばれることもあります。
このダイナミックプライシングというのは、野球だけでなく飛行機やホテルでも使われている価格の仕組みなのです。
- ホテルの料金:繁忙期は高く、平日は安くなることが多い
- 飛行機のチケット:早めに買うと安く、直前だと高くなる
こういった「需要が高いと値段が上がる/少ないと下がる」という仕組みと同じです。
カンタンに言うと「需要と供給で変わる価格」
野球のチケットも、人気の試合や日程が集中する時期には需要が高まります。
そのぶん、価格を調整して販売することで、混雑や空席をコントロールするというのが目的です。
つまり、
- 「高い=ぼったくり」ではなく
- 「人気に応じて値段が上下する」ことで、全体のバランスを取っている
という考え方なのです。
野球のチケットでどう使われているの?
野球のチケットでは、一部の球団ではダイナミックプライシングを導入してチケット販売をしています。
2025年シーズンの状況は以下の通りとなっています。
ダイナミックプライシング導入チーム
- ヤクルト
- DeNA
- 中日
- ロッテ
- ソフトバンク
- 日本ハム
- オリックス
- 楽天
2025年シーズンでダイナミックプライシングを導入していないのは、巨人、阪神、広島、西武の4球団となっています。
たとえば「土日の人気カード」は価格が上がる
プロ野球のチケット(ダイナミックプライシング導入)では、試合の人気や注目度によって値段が変わることがあります。
たとえば…
- 土日や祝日
- 巨人戦、阪神戦などの伝統の一戦
- 首位争いや、引退試合などの話題性のある試合
こうした試合は、観に行きたい人が多くなるため、価格が上がる傾向にあります。
逆に「平日や空席が多い日」は安くなることも
逆に、
- 平日ナイター
- シーズン後半で順位が確定している試合
- 雨が降りそうな予報の日(屋外球場)
こういった人が試合に足を運びにくいタイミングでは、空席を減らすために価格が下がることもあります。
つまり、試合によってチケットの「買いどき」が変わるということです。
早く買えばおトク!というケースも
ダイナミックプライシングでは、「販売開始直後は安くて、人気が高まると値上がりする」というケースもあります。
なので、「行くと決めたら早めにチケットを買っておく」これが、おトクに観戦するコツです。
逆に、「ギリギリまで迷ってたら高くなってた…」ということもあるので注意しましょう。
ダイナミックスプライシングのチケットを買うことでファンにとってのメリット・注意点
ダイナミックプライシングが導入されているチームのチケットを買うことでファンにとってのメリットや注意点はあるのでしょうか?
メリット、注意点、上手に買うコツを見ていきましょう!
メリット①:早く買えばおトクになることがある
- ダイナミックプライシングでは、価格は基本的に需要とともに上がる仕組み。
- 試合の注目度が高くなる前に買えば、安くゲットできる可能性がある。
- 特に「平日」や「人気カードじゃない日」などはお得感あり。
まとめてみると、「行ける!」と思った時は、早めの購入がカギとなります。
メリット② :安く観戦できるチャンスが広がる
- 一律価格では埋まらなかったような日でも、価格を下げることで観客が増える。
- 「観戦のハードル」が下がることで、ライト層や家族連れにも優しい価格設定に。
- 運がよければ、以前より安くいい席が買えることも!
今まで「野球のチケットが高すぎて行けない」と敬遠しがちだった人でも、価格が下がったチケットであれば手に入れやすくなりますよね。
しかもいい座席を安い値段で購入できる可能性もあるため、野球ファンにとってもおすすめです。
注意点①: 値上がりすることもある
- 価格は一定ではなく、あとから値上がりするリスクがある。
- 特に、試合が近づいてきたり、注目度が上がると価格もアップしやすい。
- 「前は4,000円だったのに、今は6,000円…」といったケースも。
買い時を逃すと“損した気分”になることも時には出てきてしまいます。
行きたいと思ったタイミングで買うともしかしたら一番安く買える可能性は高くなるかもしれませんね。
注意点②: 価格の仕組みがわかりづらいときも
- 「なんでこの値段なの?」と疑問に思う人も少なくない。
- AIやアルゴリズムが価格を決めていることが多く、値上げの理由が見えにくい。
- 同じ試合の席なのに、購入のタイミング次第で価格に差が出ることも。
ダイナミックプライシングという難しさから 不公平感や戸惑いを感じる人もいるでしょう。
上手にダイナミックプライシングを使うコツ
球団公式のチケット価格カレンダーが参考になることもあるため、行きたい試合は「販売開始日」にチェック!
安く買いたいなら「平日」や「早めの日程」の試合が狙い目となります。
また、好きなチームがいるのであればファンクラブ先行販売を活用すると有利となるため、ぜひ好きな球団のチケット販売日にはチケットの値段をチェックしてみましょう!
ダイナミックプライシングに対するよくある疑問・誤解を解消!
「なんで急に高くなったの?」→ 仕組みのせい
「なんで急に高くなったのか?」ダイナミックプライシングの“仕組み”によるものです。
ダイナミックプライシングでは、チケットの需要が高まると自動的に価格が上がるしくみになっています。
たとえば、
- 「相手が人気球団」
- 「週末開催」
- 「直前になって急に注目されている」
などの場合、AIやシステムが「この試合はもっと高くても売れる」と判断して価格を上げることがあります。
「ずっと高いままなの?」→ 下がる場合もあります
ダイナミックプライシングで値段が上がっているチケットでも安くなることもあります。
むしろ、そういう試合を狙えばお得ですし、すべての試合が高くなるわけではありません。
たとえば、
- 平日の試合
- 人気の低いカード
- 雨の可能性がある日
などは、むしろ価格が下がることも。
AIは「空席が多いから安くした方が売れる」と判断すると、価格を下げてくれるので、座席情報はチェックしておくのが良さそうです。
「これはぼったくり?」→ むしろ空席を減らす工夫です
たとえば、同じ3,000円で売っていたとしても、
人気の試合は売り切れて、そうでない日は空席だらけ……そんな状況、見たことありませんか?
ダイナミックプライシングは、価格に差をつけることで“ちょうどいい”売れ方を目指す工夫なんです。
結果的に、
- 人気の試合は少し高くても早く売れる
- あまり注目されない試合も安くして人が入る
というふうに、球場全体のにぎわいを保つことができます。
だからこそ、今では多くのスポーツやイベントで取り入れられているんですよ。
まとめ:ダイナミックプライシングは“観戦のチャンス”を広げる仕組み
野球観戦のチケットにも取り入れられている「ダイナミックプライシング」。
- 日程や人気カードによって、価格が変わるしくみ
- 早く買えばお得に観られるチャンスも!
- 一方で、あとから高くなる・下がることもあるので、注意点も知っておくと安心
- 「ぼったくり?」と思われがちだけど、スタジアムの空席を減らす工夫でもある
つまりダイナミックプライシングという仕組みは、うまく使えばファンにとっても嬉しいチャンスが広がる方法でした。
「今シーズン、どの試合を観に行こうかな?」と思ったら、まずは各球団のチケットサイトで価格をチェックしてみてくださいね!